親族の方が先に帰化をした場合、帰化申請に必要な書類のひとつとして「(先に帰化をされた親族の方の)帰化日が記載された戸籍謄本が必要です」と法務局から言われても、これから帰化をしようと考えている人にとっては「?」ですよね。

しかも自分の書類ではないので、どうやって請求するのかも「?」となり、そこから手続きが進められない、ということもあるかと思います。

本来は帰化をした親族の方にお願いして、帰化した日付がわかる戸籍謄本を取得してもらうのがいいのですが、言いにくいとおっしゃる方が多く、なんとか親族の方にお願いできたとしても、「忙しい」「体調が悪い」「私の時は必要なかった」と親族の方からいいお返事がもらえないということも考えられます。

法務局に相談して、「それでは親族の方から委任状をもらってあなたが請求してみては」と教えてもらったとしても、親族の方の戸籍を請求するには本籍と筆頭者の名前、生年月日が必要です。

親族の方に、本籍を教えてほしいとお願いすると、本籍は「日本です」や、「その時住んでいた住所です」というお答えをいただくことが多々ありますが、本籍を知らないという方や、正確な本籍地を忘れている人が多いようです。こういったケースにおいて、帰化をお考えの方がお困りになってご相談いただくことがありますが、役所は漠然とした情報だけで発行してくれません。

やっと本籍と筆頭者がわかり、戸籍謄本を取得して法務局へ持っていったら、親族の方の帰化日の記載がなく「帰化日が記載された戸籍謄本が必要だ」と言われるとまた「?」です。

帰化後に転籍をしたり、自分の意志とは関係なくコンピューター化された場合などは、役所の窓口で「戸籍謄本ではなく除籍謄本ですね」と言われたり、「平成原戸籍ですね」と言われたり、全く何がなにやらわからなくなってしまうこともあります。また、帰化日記載の戸籍謄本が必要なのに、役所の窓口で何か言われたのか戸籍抄本を持ってこられる方もいます。

さらに、この戸籍をめぐる問題は、親族の方が先に帰化をされているケースに限られません。例えば、帰化申請をお考えの方が日本国籍の方と同棲している場合、同棲相手の方の戸籍謄本も必要となりますが、親御さんと同じ戸籍に入っているあいだは本籍について特段意識をする機会もなく、正確な本籍地がわからないという方もいらっしゃいます。

本籍については、本人だから知っているでしょというわけではないようです。ご自身の書類だけでもいっぱいいっぱいなのに、自分以外の人の書類を取得するストレスは半端ないです!お困りの場合はぜひ帰化の専門家にお任せくださいね。